唯一の38号機牽引「あけぼの」

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2009.9.13   東北本線 南浦和~蕨   Nikon F6 AF-S ED300mm F2.8DⅡ+TC20E  RVP100

9月に入りましたが、天気が全く冴えません。
今日は休みですが、空はドン曇り・・。大人しく家でのんびりする事にします。

12年前の今頃、深夜の高速を東に向かっていました。
目的は、航空自衛隊百里基地の航空祭を観に行く事でしたが、行きがけの駄賃で高崎夜行を狙う事にします。
しかし、この時季はすでに高崎線内では陽が当たらないので、一度行ってみたかった南浦和~蕨のS字カーブで撮る事にしました。

まだ辺りは暗い日の出前に現地に到着しましたが、すでにベストポジションと思わしき場所には数名の方がスタンバイされていました。
初めての場所なので勝手が分かりませんでしたが、とりあえず空いている場所を確保し明るくなるのを待つ事にします。

しばらくして夜が明けてくると、あたり一面霧が漂っていました。
そんななか、「能登」「北陸」と次々と通過、ラストの「あけぼの」を待ちます。
しかし、通過時間になっても「あけぼの」は現れず、携帯で情報収集すると・・。

なんと高崎線内で踏切事故が発生、しかも当該列車が「あけぼの」との事・・。

事故の詳細は不明でしたが、大幅に遅延しそうです。
あまり遅くなると、本来の目的である百里基地航空祭に遅れてしまうので、「あけぼの」を諦めるかどうか悩みます。
思案した結果、今日の「あけぼの」牽引機はまだ未撮影の青いロクヨン38号機なので、ギリギリまで待つ事にしました。

待っている間に霧はだいぶ晴れてきて露出も上がってきたので、デジタルからフィルムにスイッチします。
そうしているうちに「あけぼの」の目撃情報が再び上がりだし、約1時間遅れでこちらに向かっていると判明。
先ほどデジタルで撮った「北陸」の画像を参考にアングルを煮詰めます。

そして定刻より待つ事1時間ちょっと、遅れを取り戻すかのように思いの外早いスピードで「あけぼの」が駆けて来ました。

事故の影響で右のステップが曲がってしまった痛々しい姿の38号機。
結局38号機を撮れたのはこの時のみでした。
願わくば、茶色の37号機の様に晴れ間でキレイに撮りたかったものですが、記録として残せただけでも良かったと思います。


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